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2026 Infrastructure Outlook
Commentary 12月 2025

Infrastructure Outlook: Accelerating Growth, Embedded Resilience

2026 年の主要テーマ

  • インフラストラクチャーのスーパーサイクルは、デジタル化、脱炭素化、脱グローバル化というメガトレンドの収斂によって、さらに勢いを増しながら続いています。これらの構造的な要因の基盤は強固になる一方です。
  • 人工知能とデータ主権の発達が、デジタルインフラストラクチャーとコンピュート能力への需要を爆発的に拡大させており、その結果として電力と関連インフラストラクチャーの需要にも連鎖的な広がりが生じています。
  • 実物資産への機関投資家の配分が高まる中、同セクターは世界最大規模の投資サイクルの中心に位置づけられています。

2026 年を見据えると、インフラストラクチャーの見通しはこれまでになく力強いものになっています。この分野は過去数十年にわたり、あらゆる市場サイクルを通じて安定した成長を実現してきましたが、現在はデジタル化、脱炭素化、脱グローバル化といった強力な世界的潮流が交差する地点に位置しています。こうした潮流は、それぞれが構造的な投資サイクルを加速させており、機関投資家が実物資産への配分を高めるにつれて、その範囲と規模がさらに拡大し、世界経
済の基盤形成を資金面で支えています。

インフラストラクチャーのスーパーサイクル

世界のインフラストラクチャー投資需要は、2040 年までに100 兆ドルを超えると見込まれています1。インフラストラクチャーの定義が、従来の電力や輸送システムを超えて、世界の生産性が各段に向上する次
の時代を支えるデジタルと産業のエコシステムへと広がっているためです。

2025 年には取引活動が活発化しており、この勢いは2026 年にかけても続くとみています。同時に、規制対象の公益事業から契約ベースのデジタルネットワークに至るまで、多くの資産がインフレに連動した収益源を持ち、実質リターンを維持しながら投資家の資本を引き寄せ続けています。

Owning Change in a Transforming World

This piece is included in our 2026 Investment Outlook Report, which is anchored by insights from the CEOs across our global platform. 

AI 革命

AI は、かつての電力やインターネットと同様に、次の転換をもたらす汎用技術として台頭しつつあります。その影響は経済のあらゆる分野に及び、これまでにない規模のサポーティングインフラストラク
チャーを必要としています。汎用人工知能(AGI)は、今後10 年間で10 兆ドルに及ぶ生産性向上をもたらす可能性がありますが、その潜在能力を実現するには、AI バリューチェーン全体で 7 兆ドル規模のイン
フラストラクチャー投資が必要になります。この中には、データセンター(いわゆる「AI ファクトリー」)専用の発電設備、GPU などのコンピュートインフラストラクチャー、さらには半導体製造やファイバーネットワークといった戦略的な隣接分野への投資機会が含まれます。

AI の登場はインフラストラクチャーの成長に飛躍的な変化をもたらしており、データセンター、ファイバーネットワーク、電力系統への需要は当初の想定を大きく上回っています。

デジタルインフラストラクチャーは資本集約的な性質を持っています。ハイパースケールデータセンターの建設には、1 メガワット当たり1,000 万ドル以上が必要となり、その内部に設置されるコンピュートインフラストラクチャーでは、半導体チップに関する要件の高まりを背景に、必要な資金は1 メガワット当たり3,000 万ドルを超えることもあります。

世界のハイパースケーラー向け設備投資は、2024 年から2025 年にかけて50% 増加すると予想されていますが(図表1 参照)、実際にはさらに多くの投資が必要になります。AI ワークロードは現在、従来の
コンピューティングと比較して、ラック当たり電力消費量は最大10 倍であり、ラック密度の上昇に伴ってさらに5 ~ 10 倍の増加が見込まれています3。国が過去最高水準の政府債務を抱え、大手テクノロジー
企業が十分な資本力を持つパートナーとの協業を模索する中、こうした資本ニーズに応え、需要に見合う不可欠なインフラストラクチャーを実現するために、革新的な資本パートナーシップを構築する大きな機会が生じています。

"AI is accelerating the need for data centers, fiber networks and modern power infrastructure—creating an entirely new class of investment opportunities."

サプライチェーンの再構築

技術的変化と並行して、脱グローバル化が経済活動の地理的分布を塗り替えています。戦略産業を国内回帰させる動きとして始まったものが、いまやエネルギー、製造、物流のエコシステム全体に及ぶシステミックな再構築へと発展しています。政府と企業の双方が、サプライチェーンのレジリエンス、エネルギー安全保障、そして技術的主権を優先課題としています。米国と西欧では、産業政策が半導体、医薬品、高度製造能力の国内回帰を加速させており、公的・民間資本による数兆ドル規模の支援がこれを後押ししています。

その結果、大規模な資本を有する長期の投資家は、重要かつ先進的な製造基盤の国内回帰を中心に、安定したリターンをもたらす長期インフラストラクチャー型契約を通じて組成される最も魅力的な投資機会を捉える上で、他に類を見ない優位な立場にあります。その対象には、半導体製造、蓄電池やロボット製造、および技術主権を支えるその他の分野が含まれます。

こうした機会はサプライチェーン全体に広がっており、特殊加工、物流、ミッドストリームやエネルギー供給、AI や再工業化に関連した産業施設にまで及びます。短期的には米国が依然として最も大きな市場であり、西欧とアジア太平洋地域の一部の国々がこれに続きます。いずれの地域でも、企業や政府との大規模なパートナーシップが、効率的かつ迅速に資本提供するための主要なモデルとなりつつあります。

Figure 1: Hyperscale Capex Soars

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Figure 1

Source: Actual 2024 and forecasted 2025 annual capital expenditures for six hyperscale companies, based on publicly available disclosures. IoT Analytics, November 2025; Nvidia.

電力需要への対応

AI の普及と電化の進展により、発電と送電の必要性が急速に高まっています。デジタル化と製造業の国内回帰を背景に、電力需要が世界のあらゆる地域で急増する一方、既存の送電インフラストラクチャー
はそのペースに追いついていません。

世界の送電線の70% 以上は設置後25 年以上が経過しており、新たな再生可能エネルギー案件の系統連系の待機期間は、地域によっては10 年近くに及んでいます4。アナリストは、老朽化資産の更新、再生可
能エネルギーの導入、そして信頼性確保のために、2030 年まで年間6,000 億ドルを超える送電網投資を行う必要があると見積もっています5。そのため、送電網の「ボトルネック解消」は重要な投資テーマとなっており、エネルギーバリューチェーン全体で、大規模なパートナーシップやプライベート資本によるソリューションの機会が生まれています。

私たちは、最も有望な機会が、系統連系の滞留を緩和するための送電網の近代化や送電設備の増強、そして規制下でインフレに連動したリターンを提供する公益事業主導の設備投資プログラムに存在すると
みています。ベースロード電源については、天然ガスや原子力に加えて、陸上風力、太陽光、蓄電池を組み合わせた「総動員型」のアプローチが、信頼性確保のために不可欠となるでしょう。同時に、デー
タセンターや産業ユーザー向けのビハインド・ザ・メーター発電が重要な担い手として登場しています。これは、電力供給までのリードタイムを短縮し、送電網のボトルネックを回避しながら、デジタルイン
フラストラクチャーの構築に直結するものです。

レジリエントなパフォーマンス

地政学的あるいはマクロ経済的な不確実性とは無関係に、インフラストラクチャー投資は本質的に市場サイクルを乗り越える特徴を有しています。この分野のレジリエンスは、その中核的な特徴に由来しま
す。すなわち、参入障壁が高い永続的で耐用年数の長い資産であり、通常はインフレに連動した契約型または規制型の収益源を持ち、パブリック市場との相関が低い安定的で予測可能なキャッシュイール
ドを提供するといった特徴を有しています。

こうした構造的な特徴が、インフレ耐性とさまざまな環境下で安定したパフォーマンスをもたらします。短期的に摩擦が生じることはあっても、成長の基本的な軌道が変わることはありません。インフラスト
ラクチャーが持つ不可欠で長期持続的な性質が、景気循環に伴う変動期にも強さを支える基盤となっています。

世界の成長に向けた基盤構築

私たちは、良好な金融環境と長期的テーマの加速が、世界のインフラストラクチャーを長期持続的な成長分野に位置づけていると考えています。クリーンで信頼性の高い電力なしではAI 基盤の構築は実現できず、プライベート資本なしでは送電網の近代化は進まず、デジタルやエネルギーのインフラストラクチャーなしでは経済の再工業化は成功しません。こうした収斂は、規律ある投資を行う長期投資家にとって、世界経済の次の局面を支える物理的基盤を資金面で支える、一世代に一度の機会を生み出しています(図表2 参照)。

電力、データ、製造のエコシステムのどれをとっても、必要とされる資本規模は、企業や政府だけでは到底賄いきれません。こうした構造が、大規模なパートナーシップ、ジョイントベンチャー、さらには民営化の波を生み出しており、政府やハイパースケーラーはオフバランスのソリューションを求めています。こうした協業体制が、ソブリン・コンピュート・ファシリティやAI エコシステムから、ビハインド・ザ・メーター発電、次世代製造能力に至るまで、必要不可欠
なインフラストラクチャーの迅速な提供を可能にしています。

まとめると、この分野が持つレジリエンス、資金配分の拡大、戦略的妥当性の深まりが、これ以上は望めないほどの明るい見通しを裏付けています。2026年を迎えるにあたり、「3 つのD」(デジタル化・脱炭素化・脱グローバル化)はもはや個別のメガトレンドではなく、世界的成長の基盤として収斂し、今後10 年間の投資機会を形作る存在となっています。

Figure 2: The Evolving Infrastructure Opportunity Set

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Figure 2

Endnotes

  1. McKinsey & Company, “The Infrastructure Moment,” September 2025.
  2. Brookfield internal research.
  3. Actual 2024 and forecasted 2025 annual capital expenditures for six hyperscale companies, based on publicly available disclosures; IoT Analytics, November 2025.
  4. U.S. Department of Energy, “What does it take to modernize the U.S. electric grid?” October 2023; Lawrence Berkeley National Laboratory, “Queued Up: 2024 Edition,” April 2024.
  5. IEA, "Electricity Grids and Secure Energy Transitions," October 2023.

Disclosures

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