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2026 Real Estate Outlook
Commentary 12月 2025

Real Estate Outlook: Investing Through the Next Cycle

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2026 Real Estate Outlook

2026 年の主要テーマ

  • 資金調達市場は正常化に向かい、流動性の回復によって価格発見が進み、ディールフローが再び活性化しています。魅力的な投資を実行し、質が高くリスクが除かれた資産や運営プラットフォームを実現する大きな機会がすでに生まれています。
  • 不動産投資で成功するには、選別力に加えて、この資産クラスの回復局面において運営面での価値創出によって確実に成果を上げることが重要になります。
  • 注目すべき分野は、住宅、物流、データセンター、そしてエクイティからクレジットに至る資本構成全体にわたるホスピタリティセクターです。

2025 年が不動産市場再開の年だったとすれば、2026 年は、流動性の回復を背景に目利きの投資家が本格的に戦術モードに移行し、さらに魅力的な投資機会を見いだし、質の高い資産を収益化できる年になるでしょう。

この10 年間の初期段階を特徴づけた混乱が収まりを見せる中、価格発見が再開し、流動性も戻り始めています。

回復が進む今、不動産市場は過去にも同様の状況を経験してきたことを思い起こすことが重要です。不動産は規模が大きく成熟した資産クラスであり、市場サイクルを通じて堅調な長期パフォーマンスを示し、ボラティリティの高い局面やインフレ環境においても安定したリターンを実現してきました。その証左として、デロイトが9 月に実施した調査では、世界の回答者の約4 分の3 が今後12 ~ 18 カ月で不動産への配分を増やす意向を示し、3 分の1 超がインフレヘッジの手段として検討中と回答しています21

流動性の回復

不動産サイクルの基盤にあるのはクレジットです。そして、2 年近くにわたり資金調達が制限され、高金利が取引を抑制してきた状況は、いま転換点を迎えています。

クレジット市場の再開は、借り手と貸し手の双方に追い風となっています。米国では、商業用不動産担保証券(CMBS)の発行が急増しており、2025 年の発行額は1,200 億ドル超と、2007 年以来の高水準に達する見通しです。また、ほぼすべての不動産セクターで新規の組成が前年比で増加しています22。その他の主要市場でも、中央銀行が段階的な利下げを進め、資本が徐々に市場へ戻りつつある中、同様の傾向が見られます。

ブルックフィールド自身の不動産事業でも流動性の回復が確認されており、2025 年11 月までに、クレジット部分で50 億ドル近くの新規組成、エクイティ部分で約400 億ドルの資金調達を完了しています23。ただし、市場全体で流動性が戻りつつあるとはいえ、その回復は均一ではありません。多くの不動産資産や運用会社は、資金調達額が減少し、実現倍率(DPI)が低下し、さらには債務とファンドの満期が迫る中、引き続き厳しい状況に直面しています。こうした環境は、十分な規模と資本力を有する投資家にとって、質が高くリスクが除かれた不動産資産の再資本化を支援する形で、中小規模のGP と提携する機会を生み出しています。

クレジットの復活は、資本の流れを再び蘇らせる上で極めて重要です。すでに取引額は回復しており、市場の信頼感が戻りつつあることを示しています(図表7 参照)。特に、強固なファンダメンタルズと市
場の歪みが重なる特定のセクターが恩恵を受けやすい立場にあります。今後1 年で魅力的な投資機会が生まれやすいセクターとしては、住宅、物流、データセンター、ホスピタリティが挙げられます。

Figure 1: Deal Flow Rebounds

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Figure 7

Source: JLL, November 2025. Data as of Q2 2025.

住宅

住宅は、世界各地で最も魅力的な長期投資テーマの一つであり、力強い人口動態のトレンドが当社の投資フォーカスの背景にあります。

米国では、ミレニアル世代とベビーブーマー世代が需要を形成しており、この2 つの世代が人口の相当部分を占めています(図表8 参照)。ミレニアル世代にとって、住宅の手頃さは依然として大きな課題です。2016 年以降、住宅価格は87% 上昇し、高金利が住宅所有のハードルをさらに高めているため、賃貸住宅やプレハブ住宅といった手頃な代替手段への需要が高まっています。プレハブ住宅は、一般的な戸建住宅より所有コストが約30% 低いにもかかわらず、過去10 年間はほとんど新規供給がなく、良好な営業純利益(NOI)と高い入居率を示し続けています24。一方で、高齢化の進展により、シニア住宅の全国的な不足が深刻化しています。今後5 年間だけで、1,500 万人超のベビーブーマーが70 ~ 85 歳の年齢層を形成する見込みです。しかし、長年の開発不足により供給が追いついていません。2030 年までの新規供給件数は、需要予測の3 分の1 未満にとどまると見られています。自立型住宅、介護付き住宅、メモリーケアなど、包括的なケアを提供するコミュニティは特に有望ですが、入居者のニーズの変化に対応するため、より高度な運営能力が求められます。複雑な運営モデルに精通し、入居者体験の改善に強みを持つ運用会社は、今後数年間に予測される二桁台のNOI 成長の波を捉える上で最も有利な立場にあります。

Figure 2: Generational Drivers Across America's Housing

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Figure 8

Source: John Burns, June 2025.

欧州では、多くの世帯にとって賃貸が恒久的なライフスタイル選択となる中、賃貸需要が高まっています。2010 年以降、賃貸住宅の増加率は持ち家率を20 ポイント上回っており、欧州における住宅ストックは世界でも最も老朽化が進み、機関投資家による保有・運営が最も遅れています25。英国では、住宅の80% 超が築50 年以上であり、機関投資家が管理する賃貸住宅はわずか2% にとどまります(米国は41%)26

一方で、住宅供給は過去最低水準にあります。土地不足、労働力不足、長期化する計画サイクル、プロジェクトの経済性の低下などが重なり、英国では2022 年以降、新規住宅着工件数が70% も減少しています27

こうした状況は、住宅分野全般にわたり、プラットフォームの取得・構築・拡大や、細分化された市場セグメントの組織化を進める上で、極めて魅力的な機会を生み出しています。

アジア太平洋地域に目を移すと、多くの国で機関投資家による保有・運営が進んだ賃貸住宅市場はまだ初期段階にあります。なかでもインドは際立っており、人口の大幅な増加に加え、2050 年までに3 億5,000 万人が都市へ移住すると予測されており、史上最大級の都市化の波になろうとしています28。インドでは、働く世代と中間層が拡大し都市化が進む中、賃貸住宅の約70% が依然として非公式に管理されていることから、組織化されたレベルの品質管理がなされた賃貸住宅を提供する大きな機会が存在しています29

Owning Change in a Transforming World

This piece is included in our 2026 Investment Outlook Report, which is anchored by insights from the CEOs across our global platform. 

物流とデータセンター

テクノロジー、貿易、電力といった、世界経済を再形成しているのと同じ原動力が、物流とデータセンターを今日最も魅力的な不動産投資機会の一つへと押し上げています。デジタルインフラストラクチャー需要は、土地の価値評価そのものを変えつつあります。

地政学的な不確実性を踏まえ、企業はどこで製造し、保管し、配送するかを再考しています。地域化が新たな環境を形成しており、米州、欧州、アジア太平洋でそれぞれ固有のエコシステムを持つ特色のある
貿易クラスターが形成されつつあります。2019 年以降、アジア太平洋の域内貿易が急増しており、2024年だけでコンテナ取扱量が13% 増加するなど、生産と消費の結びつきが一段と強まっています30。同地
域の一部市場では、近代化が従来型モデルを飛び越え、AI を活用したフルフィルメントや多層型配送を大規模に採用する動きも見られます。

データセンターについては、もはや立地だけが重要なのではなく、手頃で持続可能な電力にアクセスできるかどうかが決定的な要因となっています。信頼性の高い電力へのアクセスが、新たな容量をどこに、
どれだけ早く構築できるかの決め手になっています。また、倉庫向けに予定されていた工業用地がデータセンターに転用されるケースも見られます。世界各地で、質の高い工業団地やビジネスパークをAI ファ
クトリー向けの用地に転用する需要が高まっており、こうした用途では開発マージンや地価の上昇余地が

大幅に拡大します。最近の当社取引事例では、データセンターキャンパスを拡張する目的で電力アクセスの良好な土地を求めていた買い手に対し、物流用地を売却しましたが、その売却価格は物流用地とし
ての評価額の1.5 倍でした19。

経験、運営能力、そして関係性がすべてを結びつけます。電力会社とのパートナーシップは送電網へのアクセスを確保し、政府との協力関係はインセンティブや許認可の取得を後押しします。さらに、信
用力の高いトップクラスの顧客との長期リース契約は、信頼性・スピード・信用の上に築かれる安定したキャッシュフローを生み出します。顧客に一貫したサービスを提供できる物流事業者は、各市場にお
いて企業から選ばれるパートナーになることができます。

"The same forces reshaping the global economy—technology, trade and power—are turning logistics and data centers into some of the most compelling real estate opportunities today."

ホスピタリティ

世界見渡すと、一部ホスピタリティ市場はパンデミック後の回復期を超え、持続的な成長局面へと変化しつつあります。観光客数の記録的な増加と新規供給が限定的であることが相まって、販売可能客室当たり収益(RevPAR)の上昇を促し、良好な市場動向を支えています。

アジア太平洋地域のホスピタリティセクターは、同セクターの中でも特に注目すべき分野です。例えば日本では、過去15 年間で訪日観光客数が4 倍に増加しています。アジア太平洋地域における旅行支出は2025 年から2030 年にかけて年平均8.9% の割合で増加すると予測されていますが、同地域は依然として大幅な供給不足状態であり、人口比ホテル密度は米国を大きく下回っています31

欧州では、ラグジュアリートラベルが加速しており、トップクラスの資産の価格決定力を高めています。欧州のホテル市場は客室数ベースでは米国より大きいものの、ブランド浸透度が低く、約80% の資産が個人所有であるなど、高度に細分化された市場構造となっています32。この状況が、統合を通じた価値創出の機会を生み出しています。さらに、流動性の制約や建設コストの上昇により、多くのオーナーが改修を先送りしており、その結果、資本不足の資産では大規模な設備投資の遅れが生じており、投資家にとっては魅力的なバリューアッド型の参入機会が発生しています。

こうした環境下、参入障壁や供給制約に守られた市場における質の高い資産は、ますます価値を高めていくと考えられます。

商機が広がる市場

2026 年を迎えるに当たり、クレジット市場が順調に推移し、流動性が回復しつつある中、投資家は商機が広がる商業用不動産市場に向け戦略の見直しを進めています。

その結果、規律ある選別力を持つ投資家には、世界各地の最も魅力的な地域やセクターで、最良の資産、事業、経営陣に資本を投じる機会が開かれつつありますが、こうした機会はそう頻繁にあるものではありません。

こうした資産は、経験豊富なオーナー事業者により、緻密で実践的な事業計画を通じた価値創造が進められています。投資は取得時に始まり、売却時に成果が測られますが、成功した投資の価値の多くは保有期間中に生み出されます。

言い換えれば、運営こそが重要であるということです。特に、不動産サイクルの次の局面に入ろうとしている今は特に重要です。

Endnotes

  1. Deloitte, “2026 Commercial Real Estate Outlook,” September 2025.
  2. Trepp, October 2025.
  3. Brookfield internal data, as of November 2025.
  4. CoStar, 2024; Green Street, 2024 & 2025.
  5. John Burns, 2025.
  6. M&G Real Estate based on Eurostat, March 2025; Syswov, March 2025. Data based on 11 Continental European markets.
  7. European Commission Joint Research Centre Data Catalogue, 2023.
  8. Savills, Q2 2025; UBS, March 2025; British Property Federation, May 2025.
  9. Global Change Data Lab, “Our World in Data,” 2024.
  10. Alphaliner, “Notable Container Shipping News: September 2025,” October 7, 2025.
  11. Prior performance is not indicative of future results and there can be no guarantee that the funds, future funds or their respective investments will achieve comparable results or be able to avoid losses.
  12. Statista, 2025; Euromonitor, 2024.
  13. Savills, Q2 2025.

Disclosures

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